アカウミガメの産卵を見守る活動

2020-6-4
海と日本PROJECT in みやざき

今年も産卵の時期を迎えた県の天然記念物に指定されているアカウミガメです。こうした産卵やふ化を多くのボランティアが見守っています。

5キロ余りの砂浜が続く新富町の富田浜。東の空が赤く染まるころ、海岸を歩く男性の姿がありました。宮崎野生動物研究会・新富南班の根井武俊さんです。

富田浜は、県の天然記念物に指定されているアカウミガメの全国でも希少な産卵地で、毎年5月ごろから8月のお盆前後にかけて上陸し、産卵します。県のまとめによりますと、去年、新富町の海岸で確認されたアカウミガメの上陸はあわせて210回、産卵は148回と、県全体のおよそ3割を占めています。根井さんはじめ研究会のメンバーたちは、この時期、毎朝、砂浜を訪れ、アカウミガメの調査や保護、観察作業を行っています。

(根井武俊代表)「(足跡が)一本線の時はのぼった(上陸した)まま、まだ上にいる(陸にいる)ということ。これが二本線の時は産卵して(海に)帰っている。だから一本線の時には慎重に近づいて行って判断する」

研究会は普段から海岸のごみ拾いや流木の撤去などを行い、アカウミガメが無事に産卵できるよう準備を整えています。また、卵を守るための施設も先月、完成させました。

(根井武俊代表)「孵化場といって草の中や産卵しても孵化できないような状況にある卵を掘り上げてここに持ってきて孵化させる」

自然界の厳しいルールの中、1匹でも多くの子ガメを海に返すためには、こうした手助けも必要になります。

(根井武俊代表)「(産卵後、孵化まで)およそ60日。60日の間に(草の)根がのびてふたをする形になり(子ガメ)が出てこれない。不思議なことに孵化の1週間か10日前になると(野生動物が)砂を掘る。掘るのはタヌキ、キツネだが卵を食べるのはカラス、トンビ」

そして、こうした研究会の熱意が今年も実を結びました。

(5月8日)「産んじょるかな?産んじょるな・・・」砂浜には、何かを埋めた跡と根井さんが話していた「あの二本線」がくっきり。今年初めてとなるアカウミガメの上陸、産卵です。

研究会は産卵を記録し、樹脂製のネットで覆ったこの場所を後日、特別に見せてくれました。深さおよそ40センチの所に白いピンポン球のような卵が確認できました。

(根井武俊代表)「(アカウミガメに)よく来たね~って。いい気分ですよ。上がってきてくれるということは」

(根井武俊代表)「子ガメは産まれたら一直線に1キロくらい海上にあがる(進む)一生懸命に。それからゆっくり黒潮に乗ってメキシコまで行く」

今年も始まったアカウミガメの産卵。我々の身近で営まれる命の物語を未来へつなぐため、根井さんら研究会はこれからも見守り続けます。

砂浜を見学する際は、密にならないように

         ・ウミガメにストレスを与えない

         ・暗いときはライトは消し騒がない

         ・砂浜に車での乗り入れはしない   などなど注意して観察してくださいね。

動画はコチラ↓

イベント名アカウミガメの産卵を見守る活動
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