イセエビ漁を持続可能にするための取り組み・日南市

2021-7-23
海と日本PROJECT in みやざき

イセエビ漁で知られる日南市で、将来的に漁を続け水揚げ量を増やしていくための新たな取り組みが始まっています。

毎年9月1日から始まる宮崎県内のイセエビ漁。日南市では、「日南海岸伊勢えびまつり」が開かれ、多くの観光客が新鮮な味を求めて足を運びます。日南市を代表する秋の味覚、イセエビですが、水揚げ量は、2007年のおよそ29トンをピークに減少傾向が続いています。

(地元のイセエビ漁師・関屋正さん)「数は減った。ここ田舎でイセエビ漁が主体でやってきた港だから9、10、11、12月はイセエビを獲る。少ないと大変だ」

こうした中、日南市漁協は、イセエビ漁をこれからも安定して続けていくため、日南市と協力して一つの取り組みを始めました。それが、イセエビコレクターと呼ばれる人工海藻の設置です。イセエビは、海中を漂う卵からふ化したあと、海藻に付着して成長します。この生態を利用して、海中に設置された人工海藻にイセエビの幼生を集め、数を調査。その後岩場へと放すのです。

鵜戸漁港の海中、水深およそ4メートルのところに設置された人工海藻に近づいてみると、ブロックの穴からイセエビの触覚と思われる体の一部が確認できました。

人工海藻を引き上げると・・・次々とイセエビの幼生が確認されました。中には体長わずか2センチ、体が透き通った個体も見られます。今から2年後、体長が15センチ以上にまで成長すると、これらのイセエビも繁殖できるようになります。

(日南市漁協・関屋吉啓 総務課長)「去年が、20ちょっとしかついていなかったので今年は結構ついていたからまた数年後に期待したい。資源が減少傾向にあるということで、それをどうにか復活させたい」

調査終了後、イセエビの幼生は、再び海中の人工海藻へと放されました。

(日南市漁協・関屋吉啓総務課長)「日南の名産のイセエビなので県外からも結構イセエビ目当てで来る方がいるので、毎年、県、市と知恵をもらいながらいろいろ試しているところでいちばんいい結果を今後持続するような形で資源が昔みたいに復活すればと思っている」

「海の赤い宝石」と呼ばれ、縁起物としても古くから愛されてきたイセエビ。貴重な水産資源を未来へとつなげていくために関係者による地道で継続的な取り組みが続いています。

イベント名イセエビ漁を持続可能にするための取り組み・日南市
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