日南海岸に生息するサンゴを守るため、定期的に保全活動が行われているのをご存じでしょうか。
MRT宮崎放送では、駆除が始まったおよそ10年前から、継続的に取材していますが、今回、宮崎大学のサンゴの生息調査に同行しました。【前・後篇の後篇】
◆サンゴの保護が間に合ったポイントも
続いて、こちらは、サンゴが消えた場所から北西のポイント。まだたくさんのサンゴの生息が確認できました。
種類も多く、大きく成長したサンゴも見られた一方で、オニヒトデも…。
(地元のダイバー)
「まだまだいる感じがする」
この日、駆除した数は35匹。
オニヒトデに食いつくされる前の段階で、駆除できたことで、サンゴの保護に間に合ったといいます。
(宮崎大学海洋生物環境学科 深見裕伸教授)
「全体としては健全だが1か所入ってきていたので、今回それが駆除できてよかったと思う」
◆豊かな宮崎の海の生態系を維持するために
深見教授は、こうした駆除活動は、サンゴの保護にもつながり、豊かな宮崎の海の生態系を維持するためには、重要なことだと話します。
(宮崎大学海洋生物環境学科 深見裕伸教授)
「ここを拠点にしていろいろやっていけたら面白いんじゃないかと思います。子供たちに見せたり、大人の方も一般の方に見てもらえば。映像で見るのと実際に見るのは全然違いますから。直接目で見てほしい」
今回、駆除にあたったダイバーたちは…
(地元のダイバー)
「(オニヒトデは)だいぶ減ってきた。駆除の効果が出ていると思う」
(調査に参加した大学生)
「昔みたいにいっぱいサンゴが子供たちに残せたらいいなと思う」
◆オニヒトデが増え続けている原因は不明
オニヒトデが、各地で増え続けている原因はまだ分かっていません。
ただ、発生したオニヒトデによって、サンゴが大きな被害を受けているのは事実です。
まず、自分たちの海の中で起きている異変を知り、これから私たちの豊かな海をどう守っていくのか、考える必要があります。
オニヒトデによるサンゴの被害は、宮崎の海だけでなく、沖縄や鹿児島などでも大きな問題になっています。
オニヒトデの大量発生の原因は詳しくはわかっていませんが、人間の活動が原因ともいわれています。
ふだんは見えない海の中の異変にこそ、しっかりと向き合い、海の環境を守る行動をしていきたいものです。
※MRTテレビ「Check!」11月10日(水)放送分から
イベント名 | 【特集】サンゴがなくなる・・・串間の海の今<後篇> |