延岡市南部の港町を紹介するガイドマップを、このほど市民団体が作成しました。古くから続く港町の歴史を今に伝える文化遺産など、地域の魅力を伝えています。
延岡市南部の赤水湾。この湾を取り囲むように位置する赤水町や鯛名町などは、昔から漁業が盛んで地域一帯が港町として栄えてきました。
この地域周辺の魅力をまとめた一冊のガイドマップを作成したのは、今年3月に発足した市民団体、「赤水・鯛名(あかみずたいな)周辺資源発掘プロジェクト」です。
◆ブリ御殿日高家住宅
完成したばかりのガイドマップには、多くのスポットが掲載されています。日高会長の案内で掲載されているスポットを訪ねました。
(日高保彦さん)
「これがブリ御殿と呼ばれている日高家住宅ですね。この場所は、元々は磯場というか海だったんですけれど、そこを埋め立ててこの日高家住宅を建設しています」
赤水湾の中でひと際目を引く「日高家住宅」。延岡市出身で、1892年にブリ大敷網を開発し、多くの富を得た網元、日高亀市が建てた通称「ブリ御殿」です。
◆日高家住宅の邸内
実は、プロジェクトの日高会長は、亀市の直系の玄孫にあたります。
現在、一般には公開していない日高家住宅に特別に許可を得てに入館、撮影をさせてもらいました。
(日高保彦さん)
「この部屋はお客さんと話をしたりする応接室みたいな感じで使われていた場所ですね」
金具を使わず伝統的な工法で建てられた大きな屋敷は、築125年が経過した現在も当時の名残を留めています。
(日高保彦さん)
「ちょっと聞いたことがある人の書とかそういうものは結構ありますね。こちらの掛け軸は武者小路実篤が書いたものですね」
他にも、第12・14代内閣総理大臣・西園寺公望の書、元帥海軍大将・東郷平八郎の書などを拝見しました。
港町にたたずむ大邸宅は、日本の漁業と地域の発展に力を尽くした、郷土の偉人の功績をいまに伝えています。
(日高保彦さん)
「これは、日本の水産業の歴史と重なってくるわけなんで、水産業発展の中で日高亀市、ブリ大敷網の果たした役割とかそういうものを知ってもらいたい。感じてもらいたい」(後篇に続く)
※MRTテレビ「Check!」9月14日(火)放送分から
イベント名 | 延岡市 地域の魅力伝える 港町ガイドマップが完成(前篇) |