延岡市南部の港町を紹介するガイドマップを、このほど市民団体が作成しました。古くから続く港町の歴史を今に伝える文化遺産など、地域の魅力を伝えています。(前・後篇の後篇)
◆水上特攻艇「震洋」格納庫跡
また、ガイドマップには、港町に残る悲惨な戦争の歴史も紹介されています。
(日高保彦さん)「ここが水上特攻艇『震洋』の格納庫の跡ですね。こんな所にも戦争があったんだなと」
戦局が悪化した太平洋戦争末期、日本海軍は、船体に250キロの爆弾を積み、敵艦めがけて体当たりする特攻艇「震洋」を開発。この無謀な兵器を納めるため、赤水湾の沿岸には5か所の洞窟が掘られました。
(日高保彦さん)「悲惨なことなんだけれど忘れてはいけないこと、伝えなければいけないこと、しかもそれがここにあるので、何が無くてもこれは残さなくてはいけないと考えた」
◆身近なだけに知らないことを再発見してほしい
このほか、ガイドマップには、初夏の風物詩、「クサフグの産卵」など豊かな自然環境についても掲載されていて、作成した市民団体は、ガイドマップが地域を見直す機会になればと期待を寄せています。
(赤水・鯛名周辺資源発掘プロジェクト 日高保彦会長)「身近なことなんだけれど、身近なだけにあまりよく知らないことは多いと思います。それは子供だけでなく大人にも言えることだと思うんですけれどね。そういう人たちに再発見してもらえるきっかけになればいいなと思います」
地域の歴史や文化を掘り起こし、魅力を発信するガイドマップ。古くからの港町に新しい風を吹かせてくれそうです。
このガイドマップは地元の小中学生に配布されるほかイベントなどでも配られるということです。また、市民団体では赤水湾でシーカヤック体験も実施予定だということで、地元の宝を知るきっかけとなりそうです。
※MRTテレビ「Check!」9月14日(火)放送分から
イベント名 | 延岡市 地域の魅力伝える 港町ガイドマップが完成(後篇) |